影絵の特徴
影絵は木や紙で作った人形、または、動物に見立てた両手の組み合わせに後方から光を当て、壁や、スクリーンに投影して演じるものです。木や紙で作った影絵人形の場合、光が透過する部分を作っておき、色セロファンを張ることにより、色をつけた投影をすることができます。手の組み合わせで、犬や鳥の表現をすることを「手影絵」といいます。部屋を暗くし、懐中電灯等で簡単に楽しむこともできます。
影絵劇はインド、インドネシアのものが特に有名です。インドでは、題材の大部分は古代インドの叙事詩(聖典)の「マハーバーラタ」、「ラーマーヤナ」からとられています。影絵劇の上演は春の祭りにあわせて行われ、祭礼的な性格を持っております。
影絵人形の動作
影絵人形劇を行う場合、布等をピンと張り、後ろから光をあて、スクリーンに投影します。光源からの距離によって、影の大きさが変わってしまう為、人形とスクリーン、または光源との距離を意識しながら人形を動かすことになります。
歩く=山なりにひょこひょこと動かす。(一歩ずつ確かめるように動かすと、歩いているように見えます。)
走る=少し人形を前に傾け、山なりに、小刻みに動かす。(人形の影がぶれる事が多い為、注意が必要です。)
歩く(お年寄り)=谷を描くようにゆっくりと動かす。
スクリーンの高さによっては役者の頭の影ができてしまうこともある為、光源の置き場所にも注意が必要です。
影絵人形劇の基本は光と影、つまり白黒のコントラストですが、光源に枠を作り、色セロファンを張ることで色彩の背景を作り出すこともできます。影絵に一段と深みが現れるでしょう。夜は青色、昼は黄色、夕方はオレンジというように、色分けをすると幻想的な影絵人形劇になります。
その他
光源を製作する場合、ブリキの板で箱を作ったり、お茶筒をくりぬき、固定したりすると簡単なものが作れます。電球は長時間使用すると熱を持つ為、やけどしないように注意が必要です。スライド映写機があればそのまま利用することもできます。