パクパク人形の特徴
パクパク人形の最大の特徴は、やはり大きな口です。話をしたり、喜怒哀楽の表現がしやすい人形で、主に片手で操作する人形が多いです。ピアノ線(鉄の棒)を手のひらのあたりにつけ、両腕の操作も可能な人形も考えられますが、台詞に合わせ口をパクパクさせるのにも気を使いますので、操作の難しい人形になってしまいます。両手はぶらぶらさせたままでも可愛らしく見えるでしょう。パクパク人形は人形劇で使用する他にも、腹話術の相棒としても活躍すると思います。ここでは「パクパク人形」と表記しておりますが、「ハンドパペット」等の呼び方もあります。
パクパク人形の動作
パクパク人形は主に利き手の一指し指から小指までを人形の頭の部分に入れ、親指を人形のあごの部分に入れます。手のひらが口の中になるイメージです。パクパク人形は驚いたり、笑ったりという動作を少しオーバーリアクションで表現すると、とても生き生きとして見えます。
歩く=スーと横に移動するのではなく、山なりにひょこひょこ動かせる。(進行方向と正面を交互に向くように、前、横、前、横、とひょこひょこ動いても可愛いとおもいます。)
走る=歩く動作を少しすばやく、こきざみにする。
驚く=口を大きく開け、少しオーバーに横に飛ぶ、または、奥行きがあるならば、後ろに飛ぶ。
笑う=口を大きく開けたまま、揺らす。
台詞がある場合、すべての台詞に合わせて口をパクパクさせるのではなく、話し始めと話し終わりをひとつの動作の中に含めるようにすると、舞台を広く使う事もできます。同じ場所に立ち止まったまま口をパクパクさせるのではなく、話しをしている相手がいる場合、歩きながら、また、時には驚きながら、相手の反対側まで移動する等です。登場人物が複数いる場合、同時にすべての人形がパクパクしていては、どの人形が話しをしているのかわからなくなってしまいます。パクパク人形の目線は指先にあるので、話しをしている人形を追いかけやすいです。話しをしている人形の台詞が終わるまで、目線で追い、うなずいたり、驚いたり、周りの協力も必要です。
腰高の舞台を使用する場合、人形劇の最中、役者は腕を上に上げっぱなしになります。また、頭が見えないようにするには、頭を傾けたり少し無理な姿勢で行う事も多いと思います。練習中は一人は舞台の外から確認し、人形が舞台の縁(けこみ)より下がって隠れてしまっていないか、また、傾いてしまっていないか等の声を掛けながら練習しましょう。黒子をかぶり、役者も舞台の一部として行うのも楽しいと思います。
その他
パクパク人形はイラストのような人形を作らなくても、牛乳パックや、紙コップを利用しても簡単に作れます。
「人形製作」のコーナーでパクパク人形の製作方法の一例を紹介しています。また、「人形の写真」にもパクパク人形の紹介をしております。